既存と新規のバランス
私が運営している化粧品専門店は、いわゆる小売店ですから、消費者がお客さまです。
経営するうえでは、既存のお客さま、常連のお客様を優先し、大切にすることが大切です。
一方で、既存のお客さまはいずれ離れていくことも事実です。
ですから、新規のお客さまを開拓し続ける必要があります。しかしながら、新規のお客さまを獲得するのは大変骨の折れる仕事でもあります。
最近、自分以外は知り合い同士なのに、自分だけ知っている人がいない場所に行った経験をして、ちょっと馴染むのに大変だったという経験をしました。
そんな自分の体験から考えたことを述べてみようと思います。
考えたこと
入りやすい店とは、出やすい店のことである。
新規のお客さまを開拓していくには、出やすい店にすることがポイントです。
出入りがしやすい店、をどう作っていくかが極めて大切です。
新しいことをする時も、新規のお客様を開拓していくのに似ています。
やりやすく、辞めやすいもの。言いかえれば「流動性をよくする」ということだと思います。
流動性。流れさえすれば入りやすく出やすい。やりやすいし、辞めやすい。水のようになれば、そんな店が作れると思いますし、チャレンジも増えると思います。
その水も、人間の体温くらいの温度〜お風呂の温度(40~41℃くらい)が一番理想です。
常連の店は、どちらかといえば、逆に入りにくく出にくい店です。それもいいかもしれないけれど、お客様をファーストに考えると、それがすべてではないかもしれないですよね。
同じことが、働く側にも言えるのではないかと思います。
新しいメンバーがそこに加わるというときに、オン・ボーディングしやすい店をいかに考えるか。
今後の経営をするうえで、極めて重要なテーマです。
例えば、働くメンバーが毎日変わるような場合、どういう働き場を作るか。
私が考えたことは、流動性を保つ、つまり水のように形を変えうる構えにしておくということです。そして水自体をお風呂の温度にしておくことが大切だと思います。
私も経験しましたが、新しいメンバーになる人は、すでにいるメンバーに話しかけづらいですし、すでにある関係性を変えることになるかもしれないから、遠慮も出てきます。とすれば、お風呂の温度を保つためには、すでにいる先輩が「温かく」迎えることが大切だと思います。
したがって、仲間内での盛り上がりなどは注意する必要がありますよね。
すでにいる仲間、はその空間は居心地がいい。ですから新しいメンバーを排他したくなる時があります。ですが、排他するのではなくて、先輩であるという気概をもって、後輩の新メンバーに教えていく、ということがお風呂の温度を保つことだと思います。逆にあまりにぬるいと、風邪をひいてしまうのです。少し熱いくらいがちょうどよい。
したがって、
結論:新しいメンバーを迎え入れるには、すでにいるメンバーが先輩としての役割を保ち、最適な温度を保つこと。そして出ていっても入ってきても、水のごとく変容し、形を変えていくことが肝要である。
ということです。
でも、お風呂はぬるくなるから、やっぱり新しい水を入れ続けることが大切だよなぁ。